ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)は、胃の中にいる細菌です。日本人の半数が保有していて、胃・十二指腸潰瘍や、萎縮性胃炎、胃癌などの原因となることが知られています。ピロリ菌に感染している人と感染していない人に対して10年間調査を行ったところ、感染している人では2.9%に胃癌が発生したのに対し、感染していない人では胃癌は発生しなかったという研究報告があります(Uemura N. NEJM, 2001: 345: 784-789)
ピロリ菌の診断は、内視鏡時に行う検査としては、培養法、迅速ウレアーゼ法、組織鏡検法があります。内視鏡を伴わない検査としては、尿素呼気試験法、抗体測定法、抗原測定法があります。ただし保険適用でピロリ菌検査を行うには萎縮性胃炎などと診断されている必要があり、検査時もしくは半年以内に内視鏡検査を受けている必要があります。
胃癌の方のピロリ菌感染率は90%で、国立がんセンターのデータによれば、ピロリ菌抗体陽性者の発癌率は陰性者の5.1倍です。ピロリを除菌して胃癌を予防しましょう。

